教授メッセージ
専門医を取る前の君にも、そして専門医を取った君にも問いたい。
その先、どんな未来を描く?
専門医という一つの目標に向かい、日々研鑽を積んでいる君たちへ。その努力に心から敬意を表します。と同時に、新たな問いを投げかけたい。「専門医取得後、どうする?」と。
目の前の患者さんを救いたいという純粋な思い。臨床研究で医学の進歩に貢献したいという知的好奇心。あるいは、プライベートも大切にしたいという現実的な願い。その全てが、尊重されるべき価値観です。
私たちの教室が目指すのは、これからの不確実な時代を生き抜くための、揺るぎない実力を持った医師の育成です。そのために、私たちは3つの力を兼ね備えることを理想としています。
「腕が立つ、口も立つ、研究もできる」
これは単なるスローガンではありません。
圧倒的な症例数と集中治療医主導のClosed ICUで「腕」を磨き、あらゆる状況で的確な判断を下す臨床能力を身につける。
チーム医療の要として、論理的に考え、相手を尊重し、説得力をもって語れる「口」、すなわちコミュニケーション能力を養う。
そして、日々の臨床から生まれた「なぜ?」という探究心を、世界に発信する「研究」へと昇華させる。
さらに、私たちはこう付け加えたい。
「経済的にも豊かな集中治療医になろう」と。
情熱ややりがいが大切なのは言うまでもありません。しかし、自らの専門性や社会への貢献が正当に評価されることもまた、プロフェッショナルとして当然の権利です。私たちは、皆さんが誇りをもって働き続けられる環境づくりに本気で取り組んでいます。
「意識が高い人も、そうでない人も。マッチョな人も、そうでない人も」。
ここは、多様な個性が集い、互いに刺激し合いながら、誰もが「居心地の良さ」を感じられる医局です。挑戦を歓迎し、失敗は次の糧となる「財産」と考えます。
将来のキャリアに、漠然とした希望や不安を抱えている君へ。
未来のリスクを最小化する最善の方法は、自らの価値を高めることです。一度きりの人生、自らを輝かせたいと思うなら、ぜひ私たちの扉を叩いてみてください。「朱に交わって、赤くなる」経験が、君の未来をどう変えるか。一緒に確かめてみませんか。
連絡を待っています。
自治医科大学 麻酔科学・集中治療医学講座
集中治療医学部門
教授 讃井 將満