教授あいさつ
断らない、任せられる、
腕が立つ、口も立つ
麻酔科医·集中治療医の
育成を
教授 讃井 將満
Masamitsu Sanui
本院は最先端の人工呼吸管理、臓器移植、小児医療、緩和ケアなどに強みを持っており、さいたま医療センターは成人の心臓血管外科手術で国内屈指の実績を誇っています。私たちは、この両院の特色を最大限に活かし、互いの施設での研修や人材交流を積極的に推進することで、あらゆる領域に対応できる総合的な臨床能力の育成を目指しています。
当教室は、特定の大学の派閥などに縛られない、フラットで開かれた組織です。一人ひとりのキャリアプランを尊重し、国内外への留学や研究活動など、個々の「やりたいこと」を医局全体で力強くサポートする体制を整えています。
私たちの目標は、ただ優れた臨床医を育てるだけではありません。患者さんにとって最善の医療とは何かを常に問い続け、チーム医療を牽引し、次代の医療を創造していく仲間を育てることです。このウェブサイトが、当教室の魅力と可能性を感じていただく一助となれば幸いです。
自治医科大学 麻酔科学・集中治療医学講座
集中治療医学部門
教授 讃井 將満
沿革
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1974年4月自治医科大学附属病院開院
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1975年11月集中治療室開設 1床
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1977年8月ICU・CCU部開設4床
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1985年増床 7床
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1989年12月独立した診療ユニット体制に移行
初代教授 窪田 達也 就任 -
1990年増床 13床
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1993年集中治療部に名称変更
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2001年10月学内各講座の大講座制への移行に伴い、大学組織として集中治療部は医学部麻酔科学・集中治療医学講座の集中治療医学部門となる
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2002年新館開設に伴う移転
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2003年5月二代目教授 大竹 一栄 就任
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2006年2月三代目教授 布宮 伸 就任
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2018年新館南棟開設に伴う移転と増床(16床)
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2020年救命救急・総合集中治療センター開設
救急部・高度治療部(HCU)と有機的につながる超急性期担当部門となる -
2023年4月四代目教授 讃井 將満 就任
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2025年6月ICU・CCU新ユニット開設(26床)
現在に至る
1974年4月の附属病院開院と同年10月からの開心術開始に伴い、1975年11月、術後管理のために臨時の1床が開設されたのが本院集中治療部の始まりである。その後、附属病院における高度医療の発展と質の向上のため、独立した集中治療ユニットとその専門医師の必要性から1977年8月、「ICU・CCU部」として正式に4床で開設され、1985年に7床、1990年に13床へと増床を繰り返し、1993年には「集中治療部」と名称を替えている。この間、集中治療専任医師の増加に伴い、1989年12月、麻酔科との兼任を発展的に解消することによって独立した診療ユニットとしての体制を確立し、名実ともに日本におけるClosed ICUとして「集中治療医学」のパイオニア的存在となった。
その後は2002年の新館開設に伴う移転、2018年の新館南棟開設に伴う移転を繰り返しながら増床している。なおこの際、移転元の旧ICUはオープンシステムの高度治療部(HCU)となったことなどから、2020年には本院内組織として救命救急・総合集中治療センターを開設し、救急部・HCUと有機的につながる超急性期担当部門となった。
大学組織としては、学内各講座の大講座制への移行に伴って、2001年10月より麻酔科学講座と集中治療部は、それぞれ医学部麻酔科学・集中治療医学講座の麻酔科学部門と集中治療医学部門となった。
その礎を築いたのは、1989年12月に初代教授として就任した窪田達也であり、その後、2003年5月に大竹一栄(二代目)、2006年2月には布宮伸(三代目)が教授職を継承し、本部門の発展を牽引してきた。そして2023年4月、讃井將満が四代目教授に就任し、新たなリーダーシップのもとで、集中治療医学の更なる進化と若手医師の育成に力を注いでいる。
こうした絶え間ない発展の歴史を経て、2025年6月にはICU・CCUの新ユニットを開設し、病床数を現在の16床から26床へと大幅に増床した。これにより、これまで以上に多くの重症患者を受け入れ、より高度で質の高い医療を提供することが可能となり、地域医療の最後の砦として、また日本の集中治療をリードする施設として、その役割を一層強化していくことが期待されている。
自治医科大学 集中治療部のウェブサイトへようこそ。
当教室は、栃木の本院と附属さいたま医療センターが一体となり、地域医療の最後の砦としての役割を担うと同時に、未来の医療を切り拓く研究を使命としています。両院には、県内はもとより広く関東圏から、治療が困難な患者さんや重症の患者さんが日々集まります。この環境は、若き医師たちが早期から多岐にわたる症例を経験し、成長するための絶好の土壌となっています。
私たちの最大の特色の一つは、全国でも数少ない集中治療医が主体となって治療方針を決定する「Closed ICU」体制です。本院は26床(ICU 16床、CCU 10床) 、さいたま医療センターは30床(救命ICU 8床、ICU/CCU 22床)の規模を誇り 、専攻医はICUで実践的に学ぶことができ、スタッフは集中治療の力を磨くことができます。ここでは、他の診療科や多職種と活発に議論を交わしながら、術前から術後、急変に至るまで患者さんの全身状態をマネジメントする「ドクターズ・ドクター」としての役割が求められます。この主体的な関わりこそが、医師としての視野を広げ、揺るぎない実力を養う上で、かけがえのない経験となると確信しています。